旅もそろそろ終盤にさしかかろうとしていた。
今まで荷物は、背負うだけにできるだけ軽く軽く、少なくなるようにしてきたのであるが、もうホテルを移動することもない。となると、ここはひとつ買い物をしようじゃないかということになった。
私達は同じ会社で働いているしがない小売店の一員である。生活雑貨品なども扱っているため、どうしてもどこかで「これ売れるで」とか「これ売価けっこう安く設定できるんちゃう?」などと、買い付けをするわけでもないのにそういう会話になってしまう。
そして、いつかまとまったお金をもって、日本で売りたいなぁと話をするのであった。
そういったタイの生活に密着したものをまとめて見ることができるところ、そのひとつにスーパーマーケットがある。どこの国でもその生活感覚を知るには、スーパーを訪れるのが手っ取り早い方法で、かつ簡単に買うことができる場所でもあるのだ。
バンコクには外資系の大手スーパーもたくさんあり、結構しゃれた店構えになっていてびっくりする。街の中にもいくつかそういったところがあって、探検を開始するばななん御一行様であった。
更に、今回わりとおもしろかったのはデパートであった。
スーパーにはあまり食器などは売っていないのだが、デパートには、わりと食器がシリーズで揃っていて、それほど高くない値段で売られていたのだ。もちろん高級洋食器もあるのだが、そういったものは一切無視して、地元の庶民が使うような、茶色の縁のトムヤンスープなどを入れる器や小皿などを購入する。
割れ物なので慎重を期するが、手荷物で飛行機に持ち込める程度であれば楽勝である。
よく考えると、我が家の食器は、そうした外国で買ってきたものが、あるいは100円均一などで買ったものかのどちらかでしかないのであった。あはは。
そのほかにも、地下にある卸屋のような洋服屋だとか、そういったところを発見して探検をした。Tシャツや洋服がバンコクの市価よりさらに安く売られていたり、パーツ屋さんのようなところがあったりと、バンコクの市街にもそういったところがたくさんあっておもしろい。 |