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夜はゆっくりのんびりしようかと2人で話をしていた。冷房も効いていることだし部屋でくつろぐのも良いだろう。シャワーを浴びさせてもらい、部屋でそんな話をしていた。

ちなみにタム家のお風呂は、安宿と似ていて、湯沸かし器型のシャワーと水が入った水槽のような浴槽だけであった。金持ちのこのお家でさえこれなのだから、タイの人は基本的には水浴びだけで、湯船に入るということはあまりないのかもしれない。

すると、一階から私たちを呼ぶタムさんの声が聞こえた。いったいなんだろう。
降りて行って話を聞く。彼女は、これからランパーンの街を案内する、この街には馬車が走っていて市内を回ってくれるのだと言った。子供達も大喜び。象に乗れなかった代わりに馬でも乗っておくかぁと二人はそそくさと出かける用意をした。

ランパーンの街はチェンマイよりもずいぶん小さく、あちこちに夕食の屋台や果物屋が軒を並べていた。寺院近くで馬車が何台か止まっていた。観光用に作ってあるようで、あまり乗っている人はいないようだった。タムさんは少し交渉をし、馬車は私たち2人と子供2人の4人を乗せて、市内をぐるりと回りはじめた。
 

馬車のうしろを走る乗り物たち
馬車のうしろを走る乗り物たち

少し高いところから見るランパーンの街。
街灯のオレンジ色の灯りがアスファルトの道を照らしている。その中を自動車とバイクとこの馬車が走っていく。夜のランパーンは屋台だけが活気を帯びていて、あとはみんなお休みといったところだ。時折、寺院が見える。タイ特有のキラキラした派手なお寺である。ガタガタガタと揺れる馬車に揺られながら、なんだかいったいここはどこなのだろう?と、少し違う世界にいるような気持ちになったのであった。

馬車を降りて、少し散策する。タムさんは私たちに「陶器は好きか?」と聞いた。
前回タイに来たとき、スーパーで食器とゼブラマークの鍋を買って帰ってばななんである。そりゃぁ好きですとも。
すると彼女は、陶器市場に私たちを連れていった。ランパーンはタイ有数の陶器の街なのだそうだ。露店にいくつもの陶器が並べて売られていた。好きなのを選べというので、一つ選ぶと、彼女は私達にそれを買い与えてくれたのであった。

私達は、それくらい自分で買うしいいよ、と何度もタムさんに言ったのだが、彼女は聞き入れてくれなかった。私達は、その好意を受けることにして、ひとつ小さな茶色の湯飲みのようなものを手に入れたのであった。今でもそれは、私の宝物のひとつである。

タイでは「金持ちは金持ちらしくふるまう」というのが当たり前になっているようだった。
日本では、ベンツに乗ってディスカウントストアに行く人は当然のようにいるけれど、タイではそういった階級意識のようなものが日本より大きいようだ。日本が特殊なのかもしれないけれど。
 

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