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タム家の子供たちは元気であった。日本人のおねーちゃんたちが遊びに来たってことで、特に下の小学校1年生の男の子(名前は聞いたけど覚えられなかった)がやんちゃ盛りで、一日中くっつきまわっていた。
タイ語で一生懸命いろいろ話しかけてくるのだが、いくら熱心に聞いてもわからんもんはわからんのだ。自慢じゃないが「サワディカー」(こんにちは)「コップンカー」(ありがとう)しかタイ語は話せないのである。

しかし、私たち日本人には思いも掛けない武器があった。
それはつまり、アニメマンガである。
「ドラエモン」「ノピタ」(の「び」たとは発音しにくいらしい。もしかしたらそういう名前になってるのか?)「ジャイアン」などという単語は彼らも知っているのだ。タイ語のなかにドラエモンが出てくるとはちょっと不思議な感じである。

そういえばチェンマイの本屋で、ものすごい数のコミック本が並んでいたのを思い出した。日本人の書いたまんがを訳したものもあるし、タイオリジナルと思われるものもあった。女の子にはちょっと前の少女マンガっぽいのが人気のようで、瞳の中に光がキラキラと輝いているのが、なんだか懐かしかった。

あぁ素晴らしきアニメ、侮りがたしアニメ。
ドラエモンの絵などを書いて一躍人気者になるばななんたちであった。
 

市場の屋台ははこんな感じ
市場の屋台ははこんな感じ

夕食の用意ができたようだ。
タムさんのおかあさんは、街で屋台を出している人のようで、たくさんの料理をつくってもてなしてくれた。しかも私たちが日本人で、タイの辛い料理が苦手かもしれないと辛いバージョンとそうでないものと、同じ料理でも2種類つくってくれていたりしたのだ。
涙が出そうになった。ほとんど通りがかりの者に過ぎない私たちをこんな風にもてなしてくれるなんて。

カニのタマゴ炒め、タイの焼きそば、フルーツなどなど食べきれないほどの料理を、家の庭にある石でできたテーブルと椅子に座ってみんなでいただいた。
フルーツもマンゴスチンやランブータンなどトロピカルフルーツがたくさん。まだ今は雨期に入っていないけど、これからがシーズンなのだとタムさんは言った。

おばあさんは英語はわからないようだったけれど、私たちがうまいうまいとバクバク平らげるのをみて、ニコニコしていた。やっぱり自分の作った郷土の料理をおいしいと言ってもらえるとうれしいものなのかなとふと思った。
おなかいっぱいになった私たちは、何もできないことが歯がゆかった。子供達と遊ぶことが私たちにできる精一杯のことなのであった。

夕食後もまだ明るい庭のまわりで、自転車に乗ったり、鬼ごっこをしたりした。大人達はそれを遠くで見ていた。ランパーンでの夜がこうして静かに更けていった。
 

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