タイの道路というのは、大通りが一本通っているところに、袋小路になっているソイと呼ばれる路地がたくさん連なるという形で構成されていることが多い。
まず、一つ目のソイに入ってみる。ソイの入り口には、だいたいにおいて、いくつかの屋台があり、バイクタクシー、トゥクトゥクが客待ちをしていることが多いようである。ソイを往復するためのバイクタクシーなのである。よく考えれば贅沢なことである。その人たちが合法にやってるのか違法なのかは知らないけど。
ソイをどんどんすすんでいくと、そこからまた少し奥まったところに一つホテルがあった。M.P
villaという名前であった。
中に入ると一人だけ、フロントらしきところにおねーちゃんがいた。中を見せてもらう。どうやら他に人が泊まっていないのか、エレベーターも電気も全部電源が落ちてしまっている。
部屋の中は結構きれいで、バスタブもテレビもついていた。これで一泊500バーツということであった。
別にそこで決めてしまってもよかったのであるが、なんとなく他のホテルの様子も見たかったので、いったんありがとうとお礼を言って外へ出た。
あと1〜2件みて、ここがよければ戻ってこよう。とそう話していたのであるが、ところがどっこい(死語)先ほども言ったように、ソイというのは袋小路になっているのであった。ちょっとその隣の筋に入りたい、という時に、交差点というのがないので、いったん大通りまで出て、その後別のソイに入り直すという、日本の伝統的な条里制で育った私たちにしてみれば、すごく不便に感じることをしなければならないのであった。
しかしそれに気づいたときには時既に遅し。とにかくとなりの別のソイに入らなければ他のホテルは見られないのであった。
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