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バンコク・ドンムアン国際空港はバンコク市街からおよそ25km北に位置したところにある。アジアを旅する人にとってはおそらく他の国などに行くときにも使う、中継地みたいな空港である。

今回の旅行は航空券のみの購入で、あとは全くのフリー、行き当たりばったりの旅である。何をしても自由なのだ!それに去年タイを訪れていてだいたいの地理もわかっているし、何もこわいことはない、はずである。

雨期に入ったばかりというタイ、航空機から降りた私たちを待っていたのは、むわぁーんとした湿った空気とどんよりした曇り空であった。どうやら日焼けの心配はなさそうである。がやはり蒸し暑そうである。実は旅行前、バンコクの天気を調べたら、最高気温が40度という日があって、おそれおののいていた2人であった。

海外での個人旅行において、空港でするべきことはだいたい決まっている。
まず最初に両替、そして帰りの飛行機の便のリコンファーム(予約再確認)である。タイは日本円がかなり強い国なので、わざわざドルに換えてもって行かなくても、日本円をタイバーツにそのまま両替することが簡単にできる。1バーツは約5円。(1997年5月当時)だいたい1000バーツもあればかなりのお金持ちになったような気になれるのであった。

とりあえず2人の共同資金として2万円分を両替。するとそれは4342バーツに変化したのであった。お互いの個人資金としてまずは500バーツづつ手持ちとして、あとは宿代、交通費、食費とする。このやり方は結構ラクでよい。サイフを持つ方はすこしめんどくさいが、あとでいろいろやりとりするよりはよっぽど賢いんじゃないかと我ながら思う。
 

ドンムアン空港駅で列車を待つ
ドンムアン空港駅で列車を待つ

空港からはいろいろな方法でバンコク市街に行くことができるが、調査の結果、私たちは列車を使って行くことにした。なぜならそれが一番経済的だからである。市街まで約1時間、1時間に1本程度、列車はやってくる。その料金が5バーツである。日本円になおすくせはここでおさらばしないと、自分が大金持ちになったような錯覚をおこしてしまう。

ちなみに一番“非”経済的にバンコク市街に向かう方法は、一流ホテルがやっているエキスプレスボートサービスというもので、これはなんと800バーツもする。
渋滞なし、エアコンつきで快適、だそうだが、これがタイの価格差であって、貧富の差と使う人の差を表す数字でもあるような気もする。

バンコクの渋滞地獄というのは有名な話で、小一時間でつくはずの場所も、通勤ラッシュのときなどにひっかかれば3時間はざらというのだから、東京や大阪の比ではないらしい。なにせ地下鉄や市電といったものはなにもなく、高速道路さえ満足に整備できていないところに、ものすごい勢いで発展し、車が爆発的に増えていったおかげでこんな事態になってしまったという話だ。

ともあれ、私たちは列車に乗るべく、空港の外へ出た。空港の向かいに線路が見えていたし、駅は向かいにあるとガイドブックに書いてあったからである。

暑い。ものすごく蒸し暑い。
すぐそばにあると書いてあったはずの駅が何故か見あたらず、歩道橋のようなものをわたると、そこは駅近くの商店といった趣の(とてもさびれた)店があり、とてもやる気なさげな店員らしき人が、でかいリュックをかついできた異邦人たちをじろじろと見ていた。バイクタクシーをやっている兄ちゃんたちのたまり場のようなところでは、「タクシー?」と聞かれたが、この荷物をどうやって運ぶというのだろうか?屋台で焼き鳥のようなものや果物を売っていたが、お腹はすいていたのだけれどあまり買う気になれないような、そんな趣であった。

駅はどこなのだ?
5歩歩くだけで汗がだらだらと落ちてくるような気さえする中、すこしイライラしながら歩いていると、やっとそれらしきものが見えてきた。どうやら遠回りしたらしいかった。

暑さと物売り&客引き。
いきなりアジアの洗礼を受けてしまったような気がした2人であった。

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