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桜島
鹿児島の市街から桜島へは約15分ほどのフェリーに乗って行くことができる。ひんぱんに船が出ているので待つことはほとんどないといってよいだろう。

また船に乗って潮風を受けるうちに、屋久島とはまた違う旅をしている気分になってきた。
MTBはこういったとき、とても便利で楽しい。
船を下り、まだ真夏の太陽が照りつける中を、目標桜島ぐるっとひとまわりの意気込みで走り出したのであった。

海沿いに散歩道みたいなものがあった。ほとんど人は歩いていない。火口からは噴煙が絶え間なく出ているが、空気はあくまでものんびりとした田舎独特のそれであった。
車が通らない車道を、少しの登り坂でも、しつこいくらいぜいぜいはぁはぁといいながら、ペダルを漕いでいく。

桜島のビューポイントなのであろうか、展望台があった。
MTBを降りてしばし休憩である。案外というか案の定というか、結構走るのに時間がかかってしまうようだ。桜島一周はどうも無茶な計画かもしれんなぁと思い始めたばななんは、すぐに予定変更し、桜島の温泉につかることに決めたのであった。

もう少し先まで走って戻ろう。そう決めて、自転車に足をかけたそのとき、向こうから一台の自転車がやってきた。
おぉ同志よ!などと思いつつよく見ると、なんとそれはいわゆるひとつのママチャリであった。

旅人同士の爽やかな挨拶をかわし、どこから来たのですか?と聞いた。なんとそのママチャリのおにいちゃんは西宮(兵庫県。大阪と神戸のまんなかあたりにある)から3週間かけて桜島までやってきたのであった。

前のカゴにはテントが入れられており、ずーっとここまでテント生活だったそうだ。
「いやぁここまでくるとなんか浮浪者と変わらないですねぇ軒先とかで寝るし。」
ママチャリの彼は日焼けした顔でさらりと言ってのけ、去っていったのであった。

うーむ。なかなかすごいではないか。
なんかしらんが負けた…と思ってしまったばななんは、速攻引き返して温泉につかり、傷心を癒やすことにしたのであった。とかなんとか言いながら実は疲れてただけなんだが。
 

西宮のママチャリダー カゴのシュラフが渋い
ママチャリダー

港の近くに国民宿舎があって、行ってみると、ちゃんと宿泊客以外にも風呂の開放をしてくれていた。さっそく入ることにする。屋久島で温泉に入り損ねているので、ここで一気に挽回である。

桜島の温泉は濁った茶色であった。色だけでなんか効きそうである。午後2時過ぎに入っている人たちというのは、そのほとんどすべてがかなり顔がしわくちゃになったご老人であった。窓から少しだけ見える桜島を見ながら上機嫌で湯につかっている私に、おばあちゃんが声をかけてきた。

ん?わからんぞ。
あまりの鹿児島弁に外国語にしか聞こえてこずヒアリングに苦労したばななんであったが、その甲斐あって、どうやら「どこから来なすった?」と聞いているということが判明した。
しかしながら、返事をしたそのあとは、もうまったく理解不能に陥ってしまったので、テキトーに相づちを打ってごまかしておいたのであった。

こうして桜島をちょろっと見物したばななんは、大根も見ないまま、また鹿児島駅近くのバスターミナルに戻ってきたのであった。

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