本日の宿までは港から自転車で約10分くらいの近いところにあった。宿は、素泊民宿晴耕雨読というところであった。屋久島へ行く予定をたてているときの私のテーマは貧乏学生ちっくな旅行!ということだったので、できるだけチープな宿を探していた。
本当ならば全泊テントで寝泊まりするのが一番安上がりなのだが、初めてひとり旅をして、しかもMTBもっていってて、いきなりテントのっけていくのもちょっと辛いかなーと思い、自分ではテントを持っていかないことにしたのだった。
素泊まり1泊3500円。屋久島でアウトドア専門のツアーのようなものをやっているところでカヌーツアーを申し込んだ時に、そこの人がこんなとこありますよと教えてくれた宿だ。あまりの安さにちょっとうさんくさいものを感じていたのも事実だったが、着いてみると意外や意外、ログハウス風のすごくきれいなところなのであった。うーんいい島だ屋久島。
宿到着は18時頃だった。ちょうど夕食どきだ。さて素泊まりである。晩ごはんどうしよっかなぁ、近くに食堂みたいなのもなかったしなーなどと思いながら宿の戸をガラガラッと開けると、いきなりそうめんを食べてる人たちがいた。
そのうちのひとりのにーちゃんが、「あーさっき電話くれた人?いらしゃーいまぁどうぞ」と言ったので、戸惑いつつもしっかり麦茶をいただいた。が、はて?素泊まり?ん?という声が心の中で響いていた。
6畳のきれいな和室に案内され、着替えをしながら、さっきの人たちはここのアルバイトかなんかの人なんだなーきっと…私も昔スキー場近くのホテルでバイトしたよなぁなどと回顧していたが、部屋にいても特にすることもないし、ご飯どうしようかーと思いながら、みんながいた食堂らしきところへ再度出ていった。
さきほどそうめんを食べていた人たちが2人いた。私と同い年かちょっと下くらいの若者だった。ここにいきなり混じってええんやろか?とも思ったが、とりあえず椅子に座る。するとそこにいたにーちゃんのほうが、「自分ご飯は?」と聞いてきた。まだたべてないと言うと、そうめんの残りやったらあるし食べるか?というではないか。さらによく聞くとその人たちはその宿の単なる客で、自炊して何泊かしてる人ということだった。なのにほとんど我が物顔でここにいてるとは。
ひとりの女の子は枚方(大阪にある)のダイビングをしにきた女の子で、男の子はK大生だった。京都では有名な吉田寮とうおそろしい寮に住んでいるらしい。いやー関西人多いねーなどとすっかりうちとけてしまった私は、その後も、そのにーちゃんにすごく世話になるのであったが。 |