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流木が多い川
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とにかく予定は変更しなければならない。屋久島を左回りに40キロ程行ったところに明日から泊まる予定のキャンプ場があった。右回りだと60キロ。自転車ちゃんとやってる人なら行って行けない距離ではないが、このプランを話すと、去年ロードレーサー(サイクリング用のタイヤの細い自転車)でこの島をまわったK大生は「無理ちゃう?」と一言言ってのけたのであった。
理由はあった。もちろん私がまともなチャリダーでないことももちろんだが、右回りの道も結構アップダウンが激しいことと、暑さで昼は走れたもんじゃないというのがその人の意見であった。実際宮崎で朝ほんの15分程走っただけで汗だくだくになってしまったので、それはあながち無視できない意見であった。
しかしではどうすればいいのか?キャンプ場まで1日で行くのはあきらめて途中の町で1泊するか?「どうしよっかなーうーん」などとぶつぶつと言っていると、K大生はなんと明日暇できるかもしれんから車でキャンプ場まで送ったろか?と言うではないか。
行けるところまで行って、しんどくなったら自転車のっけてバスで行くことも考えていた根性なしのばななんはこの案にちゃっかりのることにしてしまった。
私が当初持っていた屋久島一周の野望はまだ屋久島に来て2kmしか走っていないここで早くも消え去ることになってしまうのであった。なんのために来たのだ?何故にMTBを苦労してこんなとこまで持ってきたのにそれを車に乗せてラクしてしまうのだ?と何度か自問自答した。しかしどうやら「えーやんラクやし」とさかんにささやいている別の自分が勝ったようであった。
とにかく明日はラクしよう。と心は決まり、本日の宿がある宮之浦からキャンプ場のある栗生まで車で移動することにしたのであった。
そうと決まれば話は早い。ビールをもらって明日からの旅程に乾杯しながら(笑)屋久島1日目の夜は更けていったのであった。 |