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台風7号道路滑落現場
下り坂が少しだけあった。下りはとても気持ちがいいなぁ〜ラクチンラクチン!などと思いながら前方を見ると、なにか影が見える。「あれ、もしかしてヤクザル?」と聞くと、たぶんそうだという返事。さらに襲われるかもしれないから全速力で駆け抜けろという指示が下ったのである。

昨日車のボンネットにへばりつくしつこいヤクザルを見ている私たちに一気に緊張が走る。またあんな風にへばりつかれたらどうしよう…。あーどーしよー食うなよぉ〜などと思いつつ心臓をバコバコいわせながら少しずつサルの集団に近づいていったのであった。

ヤクザルは野生のサルである。昔どこもやったように餌付けをしたことがあるらしいが今は、昨日いたヤクスギランドちかくのサルを除けば、ほぼ野生化しているようである。が、やはり食べ物を与えてくれるのは人間というのはわかっているので、襲われることもままあるという。群れで行動するので、一匹だけみかけるというのはあまりないことらしい。

私たちを待っているヤクザル集団は道路にいたのは4〜5匹程度であった。目を見てはいけない、目を見ると追いかけてくるぞというので、ひたすら前だけを見て走ることにする。集団の前方50mくらいのところから、加速をする。よし出撃だぁ〜といいつつサル集団をめがけて走る。横を通っても通り過ぎても目をみてはいけないので必死でペダルをこぐだけだ。

 

道路滑落現場 全くもって通行不能
道路滑落現場 

かなり過ぎたところでようやくホッとしたのもつかのま、また別のサル集団がいた。ひぇ〜なんでやねーんと思いつつ、また同じように全速力で走りぬける。この集団は結構大きくて山のほうにもサルがいる様子だったし、目をみてないにもかかわらずキィーといって少しだけ追いかけて来る気配があったので、ものすごくこわかったのであった。

幸い、両方とも下り坂だったので、わりと一気に走り去ることができた。よかったねーなどと話をしていたが、帰りは逆に上り坂だということに気がついたばななんは軽いショックをうけた。サルにおそわれなければいいのだが…帰れるのだろうか…。しかしこの海沿いの西部林道しか帰る道はないのだ。

1時間ほど走ったであろうか、ようやく道路通行止めの看板が見えてきた。この先1km道路滑落のため通行止めと書いてある。まだ進めそうなのでそのまま看板を通り過ぎて走る。道に少しずつ流木や土が転がりはじめていた。最初に泊まった宿のおじさんは、かなりの被害らしいと言っていたし、一体どんなんだろう?と島の人には申し訳ないけれど、ほとんど観光名所を見にいくような気持ちで現場を見にいっているのであった。
 
滑落現場に到着。約1時間30分程の道のりであった。そのあいだ全く人とすれ違うことはなかった。ヤクザルの歓迎をのぞけばまさに貸し切り状態である。まぁしかし誰も好きこのんで滑落現場なんて行かないよなぁーなどといいつつ現場にて記念写真を撮影。崖づたいにあったはずの道路は山から一気に落ちてきた土砂で約300mくらい全く通れない状態であった。
 
かなりすごい台風だったんだねぇーなどと、ほとんど人ごとのように話を振ると、ちゃりだーの彼は私が屋久島に着くより2日ほどはやく来ていたらしく、その台風のせいで東京―鹿児島間の飛行機は飛んだもののそこから先の船が全然でなくて足止めをくらって大変だったのだと主張した。
それはそれはーといいながらもやはりあくまでも他人事のばななんであった。
 

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