ボディセラピストの毎日。

リリコイカフェは、カウアイ島が好きなオーナーとそのフラ仲間たちがつくった、ちょっとレトロなオールドハワイアンチックな小さなカフェで、たまたま秋谷に引っ越す前にここでバイトしている子とお友達になったのがきっかけで、ときどき遊びに行っている。駅からちょっと歩くし、ビルの３階だし、木曜日から日曜日までしかやってないし、そういう意味ではちょっと敷居が高いんだけど、中に入ると、不思議となんだかあったかい感じがして大好きな場所のひとつ。

もともとフラシスターたちが始めたお店ということもあって、お客さまもフラをやってる人が多くて、みんな髪が長い。すてきなおねーさま（いや、年下のほうが多かったとは思うが）と一緒に、イベントを始める前にみんなでプレ（お祈り）をした。そこの空間にいる全員が手をつないで、「今ここにいることの幸せ」を感謝する。
ハワイの学校でもこれはよくやっていた。ポットラックパーティの前などでも当たり前のようにこうしてみんなで手をつないで、気持ちをシェアするのだ。みんなの気持ちが強ければ強いほど、手から何かが伝わって来る。時にはそれだけで涙が流れてくることも。

そうしてプレをして、チャンティング（ハワイ語による祈りの言葉を唱える）をして、イベントは始まった。今回は初めてということもあって、ハワイの神話の中でダントツ一番人気、超有名キャラ？の女神、ペレのお話をふたつ聞いた。

ペインテッドチャーチ

ペレは今はハワイ島に住んでいるといわれるとっても嫉妬深くて情熱的な火の女神。
イヤなことがあるとぐおーーっと炎を燃やしてすべて焼き尽くしてしまう。そして今もなお、ペレはハワイの火山活動や草や木にその姿を変えて、生き続けていると信じられている。ペレはハワイの神話の中でも、登場回数が圧倒的に多く、さまざまなお話が残されている。私もいくつかはガイドブックや何かで読んだりして知ってはいたものの、改めて神話を知る目的で読んだりたことはなかった。

ハワイの人たちは、昔は文字というものを持たず、伝承はすべて踊り（古典フラ：カヒコ）と歌（チャント）で伝えられてきた。フラはそういう意味でハワイの人たちにとってはものすごく重要なもので、それを禁止させられた時代（宣教師が禁止した時代が長く続いた）も、秘伝として大切にその文化を守ってきたのだった。フラを踊るとき、どんな歌やチャントでも同じフレーズを必ず２回続けるのは、大切なことだから忘れないようにっていう意味がこめられていると聞いたことがある。

マウイの虹

リリコイカフェで過ごした夜は、そういったことも思い出す、とってもあったかいステキな時間だった。
そしてこれを書いているうちに、今ふと、「そうはいっても私、日本の神話だって大して知らないな」と思った。ハワイのそうした古代の考え方と日本の昔の神話というのは結構近いものがあるなあと思うし、自然崇拝なところも日本とハワイはとても似ているように思う。

こないだブログには書いてないけど、実家に帰ったときに奈良の大神神社と石上神宮というところに行ったのだけど、ここも確か日本の神話のふるさとみたいなところだったはず。小さいころ奈良はよく親に連れられて歩いていたし、なんとなーく古事記や日本書紀の抜粋版みたいなのを子供の頃に学校図書館で借りた本の中で読んだ記憶がうっすらある程度で、実は何も知らないに近い。せっかくだから今度ハワイの神話だけじゃなくて、日本の神話ももう少し詳しく知ると、楽しいかもなあと思った。今度図書館へ行ったら探してみようっと。

奈良：二上山を望む