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2006年06月27日

ハワイ生活を振り返って。その1

初めてハワイ島のマッサージスクールHISMに留学したのが2004年の7月。半年の予定で、日本語通訳が入る日本人用のクラスを初級3ヶ月、アッパークラスで3ヶ月学び、そのままさっさと日本に帰ってサロンでもやりたいな〜と思っていた。
結局4ヶ月目頃から、「やっぱりこのまま帰っただけでは勉強が足りなさそうだ」と思い始めて、英語で行われる通常のクラスへの編入を希望し、滞在期間も延ばす方向で考え始めたのだった。

最初の3ヶ月は、授業そのものよりも、滞在先や車のトラブル、人間関係のズレなど、勉強とは違うところでのストレスが多くのしかかった。そのときは必死で対処していて、あまり巻き込まれないように努力していたけれど、今になって思うと結構あれはあれで精神的にはキツい時期だったかもしれない。

その後、英語クラスへの編入のために、TOEFLの対策勉強を開始。基準点に達しないと編入は認めないとのお達しがクラス開始2ヶ月前に出され(がーん)、それから家でカリカリカリカリとCDを聞いてリスニング、長文読解、文法の勉強。ハワイにいるのに誰とも話さず常に机の上で英語の勉強をしていて、「これじゃあ日本でやるのと変わらんがな」とツッコミを入れながらなんとか試験日までに間に合わせる。


外国にいれば、その土地の言葉がペラペラになる。。。なんてのは大いなる幻想で、特にペーパーテストの点なんてのは、やっぱり日頃の努力(語彙力をつけるとか、新聞や本を毎日読んでるとか)が大きくでる。私はこの毎日コツコツちょっとずつやる、というのが非常に苦手で、3日坊主の典型的パターンなので、試験日まで時間がないというのがかえって功を奏したかもしれない。リスニング力のほうは5ヶ月英語を聞き続けたので、多少は伸びてたかもしれないけど、結局意味を知らない文章は、クリアにその音を聞き分けられたとしても、答えられないので、やっぱり地道な努力あるのみなのだ。

flowers01.jpg

なんとかギリギリ基準点をクリアし、ホッとしたのもつかの間、2005年の年明けすぐに英語でのアッパークラスの授業が始まった。アッパークラスはその期(約2ヶ月半が年4回ある)によってレベル2、レベル3と上がっていくのだが、基本クラスレベル1とアッパークラスのレベル2は、授業内容(先生も)が全く違うので、非常に戸惑うことが多かった。

解剖学とキネシオロジー(筋肉学)の授業を受け持つ先生は、素晴らしい知識を持った楽しい先生なのだけど、なんせ彼女の話すスピードは速い!それに、アメリカの大学なんかはきっとそういうスタンスなんだろうけど、日本だと”わからない人”に基準を合わせてみんなついて来られるようにする授業が多いけど、彼女は常に”わかってる人”を基準にしている。授業までにしておかなければならない宿題(カラーリングブック、テキスト及び参考書を読む)を必ずしておかねばならず、(あまりに範囲が多過ぎて読んでなかったけど(笑))そうでなければついていけない。。。ちゃんと本を読んできてそれでもわからなければ質問に答えるわ、といった感じ。英語で解剖学を学ぶのは大変だったけど、マッサージと解剖学との関わりや、筋肉1つ1つの解説は、非常に勉強になったし、面白かった。授業内容が半分くらいしか理解できないこともあったけど、それはそれでよしとしよう。

トリートメントの授業も、身体をパーツに分けて、身体的症状(滑膜包炎、関節炎、筋肉の炎症、腱炎、骨折、挫傷などなど)の解説とそのトリートメント方法を学んでいくので、ただ単に手順を覚えるのではなく、その症状を理解し、筋肉や他の組織の関わりを理解する必要があって、筆記テスト(終えるのに3〜4時間かかる)や実技テスト(口頭試問や手技の説明つき)というプレッシャーがかかるので、ラクなものではない。

英語クラスに入って最初の3ヶ月は、そんなわけで非常に勉強がつらく、クラスメイトの話す英語が全然わからないというショックもあれば、頑張らなければ!という自らへのプレッシャーも大きすぎて、私の中ではこのハワイ生活での大きな山場だったように思う。
ちょうど冬で気温も低く(標高が高い場所に住んでいたので夜は裏起毛のトレーナー上下着てた)日本を離れて半年過ぎたあたりで「温泉つかりたい〜美味しいもの食べたい〜」ってな郷愁も少し出て来たころだった。
学校のオフィスで号泣したことも。「やっぱ無理かも。。。私にはこの授業はハードルが高すぎる」なんて思っていた。でも少しずつ、少しずつこの頃力を蓄えていったんだろうと思う。3ヶ月が経った頃には、力も抜けて、多少サボったり要領よくやったりするコツも覚え(重要!)なんとかこのままやっていけるだろうと思っていた。そんな時。。。(次回につづく(笑))

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ハワイ島北の外れハヴィの移動ホットドック屋さん

投稿者 bananan : 2006年06月27日 09:39

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コメント

いやいやいや
興味深い!!自分が留学したような気分になれる~(笑

英語科を専攻したのに音楽のせいで留学ができなかった
から なんだか読んでると 燃えてきます

英語またやるかな~

投稿者 日野@メトロ : 2006年06月27日 14:39

>日野@メトロさま

わ〜そんなこと言われると調子のっていろいろ書いちゃうよ〜(笑)燃えてきてくれてありがとう☆

音楽のせいで留学ができなかったなんて、それはそれで贅沢じゃない!誰にでもできることじゃないし、音楽の道に進んだってこと、素晴らしいと思います。メトロのライブまた行きたいな♪

私は英語、ホント勉強するの苦手なんです。。いまだにまともにしゃべれないし。当意即妙の会話とか、ギャグを言うとかそのレベルには、もう砂漠の向こうのように果てしなく遠い道のりです。

だけど英語を話すという目的よりも、何かを得るために英語が必須、という私のような状況のほうが切羽詰まり度が違ってよく身に付くかもしれないですね。必死だから(笑)。
がしかし、もう一度あんな大変な学校に戻れといわれたら、「遠慮しときます」って言います。(笑)

投稿者 ばななん : 2006年06月30日 08:41

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