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2006年01月30日
人生と旅
帰ってきて1週間。もう既にハワイ島での日々は記憶の彼方に過ぎ去ってしまったようでもあり、秋谷での生活に慣れたようなそうでもないような不思議な日々を過ごしている。
前回10ヶ月のハワイ島生活を終え、大阪の実家に戻ったときは、日本のよさも感じたけれど、それよりも月だとか木々だとかそういうものの存在感の少なさに驚いたものだった。ハワイ島にいると月の存在がとても大きくて、満月の日には夜でも自分の影がくっきり映るほど光が強いし、新月の日は逆にものすごく真っ暗で闇の怖さを実感する。
けれど今回は秋谷に戻ったからか、それとも期間が約4ヶ月と短かったからか、おそらくその両方なのだろうけれど前回ほどの違和感はない。家から海と夕陽が見えること、それだけでやっぱり毎日の感覚が相当違うのだろうと思う。
こないだ秋谷日記を書かれているこうきさんが「僕たちここに越して来てもうすぐ3年経つんだけど、未だにずっと長い旅をしている気がする」っておっしゃっていて、それってなんだかすごくわかるし、それがまさに理想かもとも思った。
ずっともう10年位、毎年2回は海外に行っていた。それもだいたいがバックパッカー的貧乏ひとり旅で。海外だけじゃなくて日本国内も相当いろんなところへ行った。あるときは車で、あるときはリトルカブや自転車でキャンプ旅。旅の最中は考えることなんて「今日何を食べるか、明日どこへ行くか、今度はどこへ向かおうか」ぐらいなもので至極シンプル。だけどそのシンプルさがとてもよくて、今日の続きが明日なんじゃなくて、明日は今日と全然違う一日っていうのがとても好きだった。ずっとこんな風に旅だけしてられたらいいのにっていつも思っていた。毎日がいつも決まったルーティンワークで終わって、人生が予測可能なものだけになってしまうことがすごくイヤで楽しくない気がして。
サウスポイントの海と洞窟
でもある時気づいたのだ。何も旅をしているときだけそんな風に過ごさなくても、もしかしたら、旅しているみたいな人生だったら、実はそれってすごく楽しいんじゃないの?ってことに。
もちろん安定していることのよさ、っていうこともある。生活自体が安定してなくて、毎日明日どこに泊まろうかしら?とか考え続けるのは大変過ぎるし、たぶん全然楽しくない。経済的にも安定しているっていうことはとても大事なこと。
だけど、そうじゃない不確定な要素をうまく取り入れて、自分が心地いいと感じること、今の私ならそれは「海や自然を感じること」を自分の人生の中に取り込んでいけば、わざわざ旅しなくても、旅に過剰な期待をかけなくても、毎日が旅なんだから楽しいに決まっているのだ。
ハワイ島での留学生活は、決して旅行という意味での旅じゃないんだけど、人生というくくりで考えるとやっぱりそれは旅なんだと思う。そして今の生活もそういう意味ではちゃんと旅が続いてる気がする。
どこまでもまっすぐ続く道
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コメント
ああ、なんて価値観が似ているんだろう・・・私が感じていることがそのまんま書いてある。いつかじっくり語り合いたいなあ・・・
投稿者 なおちん : 2006年01月30日 20:49
どこに居ても
何をしてても
毎日違うって事に気がつくのが大変なんだと思う。
頭では分かっていたとしても
実感できる心があるか(?)ってことでもあると思います。
ハワイ島に来ると
ホント、そういうことがスッと無理なく自分に入ってくるのは
やっぱり「月」やその自然の力が強いからでしょうか?
投稿者 kao : 2006年01月30日 23:53
>なおちんさん
わ〜そうなんですね。なんだか前から似たような空気は感じるなあと思ってはいたけれど、
同志みたいでうれしいな☆
そういえばなおちんさんとは海小屋でお会いしたときに
なんとなくご一緒したことあるだけでゆっくりお話したことなかったですね〜。
今度是非燃え盛る炎でもみながら?じっくり語り合いましょう!
>kaoさん
そうですね〜確かに「気づくこと」って大事かも。
ハワイ島のあのどでかい自然は、
頭でちょこちょこ考えるんじゃなくて、
例えば今この瞬間も流れ続ける溶岩の赤い光を見たり、
毎日海に落ちていく夕陽を見ることで、
カラダの奥底から「地球は生きてる!」ってことや
「今日と同じ1日はは二度とない」
なーんてことを体感させてくれるんですよね、きっと。
投稿者 ばななん : 2006年01月31日 16:06