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2006年04月07日

思いつき一人旅(soul journey編)

今はもう、ドライブしたくてしてくてしょーがないっていう状態で、どこへでも行けるんだと思うと、ついどこかへ出かけたくなってしまう。今日こそジムに行こうと思っていたのに、全国の天気予報を見ていたら明日は晴れの予報。友人の日記をみてたら、最近また冷え込みがあって山にも雪が残っててスキーがまだできるなんて書いてあった。

スキーか。。。もうずいぶん行ってないなあ。昔はあんなによく行っていたのにな。。。
ちょうど大学時代にスキーにはよく行ってたし、ここのところその当時の友人と何人も会って懐かしかったのもあって、どんどん当時のことを思い出し始めてしまった。

記憶という海に深く深く潜っていく。
自分の中でものすごく楽しかったという記憶と、そして、思い出したくない、というより忘れたことになっている記憶。もう思い出そうとしてもよく思い出せなくなっていること。
人間の意識というのは氷山みたいなもので、上の2割だけが自覚できる意識で、残りの8割は無意識下にあるのだそうだ。脳というのはよくできていて、「忘れたい」って思ったことはとりあえず無意識のほうに押し込んで、なかったことしてしまえるらしい。

ここのところ自分の中で取り組んでいる課題というものがあって、なんとなく、その思い出したくない記憶とその課題がどうもリンクしている気がしていたのだった。はっきりいって、あんまりやりたくないし見たくもない、避けていたことだけど、どうしてもそこを掘り起こさないと、解決しない気がしてきたのだった。

あのとき私の中で決定的な何かが失われた。時間がどこかで止まっている。

scubabubble.jpg

記憶ってよくわからない。脳の仕組みをいくら勉強してもやっぱりよくわからないものだ。脳には場所によって平衡感覚をコントロールするところ、とか、一時的に入れておく場所、とか、ずっと失われないようにする場所だとかそういうのがあって、そこにいろんな情報が入るらしい。

どこか高いところから転落して、2年間記憶喪失になっていた友人がいる。スキー場近くのホテルでバイトをしていたときに知り合ったお友達だった。その話を聞いたのは、もう記憶を取り戻した後のことだったし、何度かその後メールをしただけだけの関係だからたいしたことは知らないんけど、いったいどういう気持ちだったんだろうかとふと思う。友人を見てもわからない、100円硬貨を入れてジュースを買うということがなんとなーくだけわかる。漢字は書けるものもある。でも友達や親のことが思い出せない。もう、思い出せないから、お見舞いに来てくれた友人も、みんな新しい友人として関係を築いて、新しい人生を歩いていこうと思った矢先に、記憶が戻ったのだそうだ。

スキー場で上から滑ってきた人とぶつかって一時的記憶喪失になった別の友人もいた。
2日間の記憶がまるでない。一緒にいた人に聞いた話だと、話のつじつまはだいたいあうんだけど、何度も何度も同じことを聞いたりしていたのだそう。そんなこともあるんだね〜なんて、話をしていた数年後、もう大丈夫かな?って思ってスキーに出かけたら、スキー場に着いたとたん、ボロボロとものすごい勢いで泣き出して自分でもわけがわからないくらい怖くてたまらなくなったのだそう。

スキー場、記憶、事件。
このキーワードが自分のまわりに何度か現れては消えていく。
久しぶりにスキーがしたい、から始まったんだけど、思い出していくうちに、なにがなんでもその場所に行かなくちゃいけないような気がしてきた。たとえスキーができなくても、そこに行って何かを感じることができれば、新しい発見があるかもしれない。

真夜中2時にそんな思いつきをして、本当に朝6時に起きて実際に行動を起こしてしまうのが私らしいところだな〜とは自分でも思う(笑)でも、行ってみて思った。
一人旅がこんなにも好きなのは、もちろん性格もあるけれど、「失われた時間を取り戻す」っていう作業でもあったんだなあということ。

もちろん私は記憶喪失になったわけでもないし、何かの事件に巻き込まれたわけでもない。だけど、私の中ではとても大きな事件がそこで起こった。自分ではコントロールできない状況に巻き込まれ、最終的に最悪な結果を迎えることになる。

そのときの精神的外傷というやつが、今もたぶん続いているのだろう。
まさかそんなことで、まさかこんなにも時間が経っているのに?ずっとそう思っていたけれど、本当はそうじゃなかったらしい、ということがわかってきた。

maui_sunset.jpg

車の中で、思い出深いスキー場で、当日予約して泊まった意外と高級だったホテルの部屋で、いろんなことを思い出していた。そしてこういう作業って悪くないなと思った。
まだもちろんすべて解決はしていない。そう簡単にうまくいくものでもない。けれど、何かが少しまた動いた気がした。
きっとこういうのって、マッサージと同じで、核心部分にいく前に、まわりからほぐしていかないといけないんだと思う。ずっとそういう作業をしていて、そろそろ私にとっての「核心」に近づいてきたので、非常に痛くて苦しいところでもある。
でも、これを超えればきっと、新しい未来が待っている。。。はず!今年引いたおみくじにはみんなそう書いてあるしね。

投稿者 bananan : 2006年04月07日 03:50

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